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椿姫/ハンブルクバレエ

2/18 神奈川県民ホール

振付・演出:ジョン・ノイマイヤー
音楽:フレデリック・ショパン
美術・衣装:ユルゲン・ローゼ

アルマン・デュヴァール:アレクサンドル・リアブコ
マルグリット・ゴーチエ:ジョエル・ブーローニュ

マノン・レスコー:エレーヌ・ブシェ
デ・グリュ:チャゴ・ボアディン
オリンピア:カロリーナ・アギュエロ
ガストン:アルセン・メグラビアン

N伯爵:ヨハン・ステグリ
プリュダンス:レスリー・ヘイルマン
ナニーナ(マルグリットの侍女):ミヤナ・フラチャリッチ
老紳士デュヴァール(アルマンの父):カーステン・ユング



劇場に入ると、幕はすでに上がっており
マルグリット亡き後の部屋に遺品が並び
今まさに、競売が始まろうとしている演出でした。
美しいマルグリットの肖像画が、胸を締め付けます。

客席の電気が落ちる前に、
舞台袖からゆっくりと歩いてマルグリットの部屋へ入る
女性がひとり…とても寂しそうに部屋を見つめます。
彼女こそ、マルグリットの侍女ナニーナ。

ナニーナによって一気に物語へ引き込まれます。

電気が落ちると、マルグリットの遺品を品定めしに
様々な人々がマルグリットの部屋をあちらこちら見て回ります。
なんというか、誰にも見られたくないプライベートな空間に
土足で踏み込まれているような、辛い光景。

走り込んでくるのはアルマン。
アルマンはマルグリットが亡くなったことを改めて思い知らされ
その場に倒れ込みます。
そんなアルマンを優しく抱きかかえるのはアルマンの父。
マルグリットのドレスを握りしめながら
アルマンが父へ今までのことを語る、回想というカタチで
物語は2人が出会ったヴァリエテ座から始まります。

この先のあらすじはウィキでどうぞ。

マノン・レスコーとマルグリット
デ・グリュとアルマン
が絶妙なバランスで対比され、この物語が
悲劇を迎えてしまうことが最初から予感できてしまい
2人が真剣に愛し合えば愛し合うほど
悲しみが増してしまいます。

若さ故にマルグリットの気持ちまで理解できなかった
アルマンと、娼婦故にアルマンの胸に飛び込んでしまう
ことの出来なかったマルグリット。
お互いに愛しているのに、心がどうしてもすれ違ってしまう。

マノンは愛するデ・グリュの腕の中で死ぬことが出来たけど
マルグリットはアルマンに誤解されたまま
孤独の中で死んでいくのです。

こんな悲しい物語なのに、重い気持ちにならなかったのは
2人が最後までどんなカタチであっても愛し合っていたから
なのかもしれません。

リアブコのアルマン、とても純粋で真っ直ぐで
でもあまりに若くてマルグリットの手紙を本気に
してしまうような、まさに青年でした。
それに対してブーローニュのマルグリットは
高級娼婦だけあって、アルマンよりぐっと大人で
どこか現実の世界に生きていないような感じがしました。

そんなマルグリットがパトロンの前で
アルマンとの仲を告白し、みんなに宣言した後の
2人のパ・ド・ドゥは、もう素晴らしすぎて泣けました。
マルグリットの
『全て失っても良い!アルマンさえ居てくれたら!』
という、心の叫びが聞こえてきそうでした。

ガラなどでよく見るこのパ・ド・ドゥ。
リアブコのリフトはものすんごく自然で、ブーローニュが
ふわりふわりと飛んでいるように見えました。

パリオペのダンサーでこのパ・ド・ドゥを見たとき
女性をリフトする際に『よ~い~しょっ!!!』とかけ声が聞こえてきそうだったり
リフト中に女性のスカート裾が男性ダンサーの顔にかかって
不安定になっているのを見てヒヤヒヤしたので
正直このシーンを見るのはドキドキでしたが
やっぱり踊り慣れているハンブルクダンサーは軽やかでした。

リフトも自由自在で、2人の世界へスッと感情移入できました。

そんな幸せな時間は長くは続かず、
マルグリットの前にはアルマンの父が現われ、
息子と別れるように頼まれ、悲観に暮れながらも
最後には覚悟を決め、別れの手紙を書くマルグリット。

その手紙を読んだアルマンが激高する姿をリアブコは
本当に感情を前面に出して爆発させ
胸が締め付けられる思いでした。

そして、坂道を転げ落ちるかのように体調が悪くなってゆく
マルグリットと、誤解をしたままのアルマン。
すれ違いながらも愛し合う姿を見るのは辛かったです。

最期までアルマンを思い、死の淵でマノンと自分を重ね合わせ
ひとりぼっちで息絶えるマルグリット。
そこにはブーローニュというダンサーではなく
間違いなくマルグリットが居ました。

マルグリットが死の間際まで書き綴った
アルマンへの愛の日記を、亡きマルグリットの部屋で
呆然としながらページをめくるアルマンの姿も
辛すぎて見ていられませんでした。

今回はオケではなく録音テープで、最初はなんだかちょっと
気になってしまいましたが、最後にはショパンの美しくも切ない
旋律と舞台が一体になり、舞台を観ているのではなく
実際のマルグリットとアルマンの物語を疑似体験しているかのような
なんとも不思議な感覚に襲われました。

ノイマイヤー氏の演出技法も素晴らしく
過去と今を自由自在に行き来し、それが不自然でなく
アルマンの回想を本当に目の当たりにしているような
錯覚に陥らせてしまう手法は素晴らしかったです。

派手な音楽はなくても、ショパンのメロディだけで
こんな壮大な物語をバレエで表現できてしまうのか…
という驚きすらありました。

ハンブルクバレエのダンサーたちのレベルの高さにも驚きましたが
ノイマイヤー氏の才能に、改めて感動した夜でした。

http://www.hamburgballett-blog.de/hamburg_ballett/

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[ 2009/02/19 00:25 ] バレエ | TB(-) | CM(2)
話は切なく悲しいけれど
見応えたっぷりの素敵な公演だったみたいですね。
よ~いしょっと聞こえそうなリフトは不安になりますよね・・・
3月のフランスはどうでしょうね?今回のように自然なリフトが観たいですね^^
[ 2009/02/20 23:08 ] [ 編集 ]
>ままもちちゃん
難しいリフトの連続なのは確かなんだけど
よ~い~しょっ!!!は、やっぱり見てられない(汗
やっぱり踊り慣れないと難しいのかなぁ?
3月の公演はどんな公演なのかまだ見たことないので
そういうリフトがないことを願います(笑

椿姫は見応えあって、素晴らしい舞台でしたー!
[ 2009/02/21 21:06 ] [ 編集 ]
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