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オネーギン(バレエ編)

シュツットガルトバレエのオネーギン初日に行ってきました。
初見ですが、話の内容はオペラを見て知っていたので
ゆったりと見ることが出来ました。

振付:ジョン・クランコ
音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
装置・衣装:ユルゲン・ローゼ

オネーギン:イリ・イェリネク
レンスキー;フレーデマン・フォーゲル
タチヤーナ:アリシア・アマトリアン
オリガ:カーチャ・ヴュンシュ
ラリーナ夫人:メリンダ・ウィサム
乳母:ルドミラ・ボガード
グレーミン公爵:ダミアーノ・ペテネッラ



オネーギンは思いきりイヤなヤツだと悲劇的で面白いだろうなぁ…
などと思いを巡らせながら見始めたけど、イェリネクのオネーギンは
オネーギンを演じている…というより、オネーギンという人物がそこに居て
私はただただ物語に引き込まれていきました。

田舎娘でオネーギンとは年が10以上離れ、シャイでパッとしないタチヤーナ。
恋愛本に夢中で、夢見る乙女。。
まぁ、10代なんてそんなもんですよねkao02
そんな少女が大人でタイプの男性を目の前にしたら恋せずにはいられません。

アマトリアンのタチヤーナは1、2幕で、私でもちょっとイラッとくるぐらい
自信がなさそうで、オネーギンに手紙を破り返されても
『オネーギン様なんで?なんで?』
と、泣きべそかいてオドオド。。

オネーギンがいい加減、しびれを切らせて感情を爆発させてしまうのも
なんだか納得できてしまいました。

イェリネクのオネーギンは決して冷酷なだけの人間ではなく
元は人も良いであろう姿が見え隠れするものの、人生に何かを見出せず
心が乾ききって空しいがゆえ、ちょっとしたことで苛つき
友人をからかって憂さを晴らしてみたり…

誰でもそんな時期ってあるよな…と妙に頷いてしまった。

軽い気持ちでからかったオネーギンだったけど、レンスキーには
オネーギンと恋人オリガに裏切られたと思われ、
結果として決闘をしなくてはならない状況にまでなってしまう。
あぁ、上手くいかない時って、こうも上手くいかないのか。。
と、こちらまで絶望的に感じてしまう。

フォーゲルの純真なレンスキーだったからこそ、オネーギンの行動に
戸惑い、怒る気持ちに同情できました。

決闘で友人レンスキーを撃ってから10年以上の月日を経て
グレーミン公爵の妻となったタチヤーナと再会するのですが
10年という時間は、人にどれだけの経験を積ませ、どれだけ成長させるのでしょう。

私は少なくとも10年前、今の自分より考えも行動もずっと幼く
恋愛において経験もほとんどなく、恋することに恋をしていたタチヤーナのようでした。

タチヤーナも10年以上経ち、オネーギンへの想いだけでなく様々な経験を経て
人間的にも素敵な女性へ成長したのでしょう。
3幕のタチヤーナは1、2幕とは別人のように風格がありたおやかで
グレーミン公爵の妻として優しい時間が流れていることを、たやすく想像できました。

一方、オネーギンは友人を撃った後、人生の迷路を彷徨いながら
どれだけ苦しんだのか…と思うほど、1、2幕より明らかに疲れた人間になっていました。
立場がまるで逆転したかのようなこの2人。
オネーギンがタチヤーナに熱い想いを抱くのは自然の流れでしょうね。

最終場、タチヤーナの部屋で、出かけていくグレーミン公爵に
追いすがるように抱きつき、愛を確認し、オネーギンへの想いを消そうと必死な
タチヤーナに涙が出そうでした。

グレーミン公爵の去った後に現われるオネーギン。

ここから先は、ルグリの仲間たち公演で
ルグリ演じるオネーギンと、ルディエール演じるタチヤーナで見たのですが
私は自分でも不思議なくらいイェリネク&アマトリアンのペアに感動しました。

イェリネクのオネーギンはタチヤーナに懇願する姿が本当に切なく
追いすがる姿が胸を切れ裂かれました。
また、アマトリアンのタチヤーナはオネーギンの想いに触れながら揺さぶられ
行きつ戻りつする心のひだを、素晴らしい表現とダンスで叫ぶのです。

タチヤーナの手紙を破り捨てたオネーギンが
10年以上経ち、オネーギンの手紙をタチヤーナに破り捨てられ
それでもタチヤーナの足元にすがるオネーギン。

もう一生目の前に現われないで!!!
と、タチヤーナに言われ走り去るオネーギンの姿を追い
どうしようもない感情に狼狽え、泣き叫ぶ姿を見せるアマトリアンのタチヤーナは
この上なく悲劇で、涙を流さずにはいられませんでした。

全て見終わってまず思ったのが
オネーギンという物語が実に良くできた人間ドラマだと言うことです。
そして、様々な年齢でこの作品を見ることによって
年齢ごとに感じることも違うだろうな…と思いました。

私は今の年齢で見ることが出来てラッキーだったと思います。
オネーギンの気持ちも、タチヤーナの気持ちも30代で2人の気持ちを感じられ
納得でき、そして深く考えるきっかけにもなりました。

イェリネクは冊子で
<人間は頭ではなく心で生きないと…。
 だからここで過ちを犯した人間がいるとするなら、それはタチヤーナ>

と、語っています。
この言葉は一般に投げかけてしまうとかなり賛否両論があると思います。
心のままに生きることなど、実際の人生ではそう容易なことではないからです。
しかし、一生に一度しかないと心に秘めるような恋愛をした人が
その人と結ばれるチャンスがあったのに、拒絶した先には
辛く苦しい人生が待っているのは明確です。

私はイェリネクの言葉が理想だとはいえ、
恋をした人間ならきっと何かを感じてくれるのでは…と思わずにはいられませんでした。
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[ 2008/11/29 16:59 ] バレエ | TB(-) | CM(2)
No title
この公演は上野ですか?動物園行くときにいつも
公演案内見てたので聞いたことあるなぁって思ってました。

そんなに素敵な演目なら観に行ってみたい…けどなかなか時間がとれないなぁ^^;
[ 2008/11/30 00:12 ] [ 編集 ]
>ままもちちゃん
そうそう♪上野の♪
そっか、公演案内出てるもんね!

東京での公演は今日で終わりでした。。
今度はいつ来日してるかしら…
もう一度…いや、二度三度見たい舞台でした。
DVDとかで出てくれるととっても助かるんだけど。。
[ 2008/11/30 22:17 ] [ 編集 ]
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